残っている歯の本数と全身の病気との関連
虫歯や歯周病が重症化して、歯が1本、また1本と抜けていくと、見た目が良くない、食べ物を噛みにくいといった症状が認められるようになります。その程度ならとくに問題はないと放置してしまう人もいらっしゃいますが、実は歯の本数が減ることによって、全身の病気のリスクが高まることもあるのです。
認知症のリスクが上昇する
残っている歯の本数が少なくなると、認知症のリスクが高まることがわかっています。歯の本数が減ると、そしゃく能率が低下して、だんだんと噛まなくなっていってしまいます。その結果、脳に適度な刺激が加わらなくなり、認知症のリスクが上昇します。
20本以上残っていると良い
私たちの歯は親知らずを除くと全部で28本生えてきます。そのうち20本以上が残っていれば、ほとんどの食べ物を効率良くそしゃくできるといわれています。逆に、20本を下回ると噛めるものが減っていき、そしゃく運動も低下していきます。つまり、虫歯や歯周病を予防して、たくさんの歯を残すことは認知症予防にもつながるといえるのです。
また、歯周病は心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病などとも密接な関連が認められることから、歯の本数やお口の衛生状態は良好に保つに越したことはないといえます。